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保護者・養護教諭・学校医向けFAQ

Qどうして運動器に不具合が出るのですか?
――保護者から、「この検査をやって何が分かるのか」という問い合わせがありました。保健調査票の項目、“腕が完全に挙がらない”“体前屈で指先が床に届かない”“しゃがみこみ動作が完全に出来ない”“片脚立ちが出来ない”などの原因は一体何なのですか?

A

疾患から筋肉の疲労、身体の固さなどいろいろです
 いわゆる“運動器機能不全”の原因は一様ではありません。肩関節・肘関節・股関節・膝関節・足関節などの関節や脊椎の疾患に起因する場合、姿勢に問題がある場合、運動過多によって筋の疲労や筋肉の柔軟性不良(タイトネス)が生じている場合、逆に運動をしないせいで筋力・体力が弱かったり身体が固かったりする場合、あるいは、日常生活で行う習慣のない動作が出来ない(例えば洋式の生活をしているため、和式トイレなどの場面を経験しておらず、しゃがみこみが出来ない)場合があります。
いずれにしても、“運動器機能不全”がある状態で運動・スポーツを行えば障害を生じやすいことが懸念されます。事前に異常を発見して適切な指導を行い、スポーツによる運動器の外傷や障害を予防することが大切です。
 整形外科医でない学校医が運動器検診を行う場合、限られた時間内で原因まで特定することは困難でしょう。“運動器機能不全”が疑われたら整形外科専門医を受診させて原因を明確にし、その原因に応じて対応してください。
 動作時に痛みを伴う場合、明らかに動作がおかしい場合は、特に注意が必要です。


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